日々之平穏!?(なら良いけどそうも行かない)

広島の片隅でだらだら生きてる単車とマンガと音楽好きのおっさんが 綴る雑記であります。

1983 夏 やたら空が高かった日(その34)

突発小説、その34回目であります。

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まあ「必要な書類」と言っても「住民表が一枚」なのだが、それは僕に取っては初めての「公の書類」だった。

勿論どうやって申請するのか今ひとつ分からなかったので、案内係の職員さんに聞く羽目になったのだが。

「、、、で取得目的は?」

「バイクを買う為です!」

勿論MBはバイク、つまり「自動二輪」では無い。排気量50cc以下、法律上は歴然として「原動機付自転車」である。
だがMB50の実物を見てしまった僕には認め難い事と言うか、敢えて無視させて頂きたい事と言うか。とにかく、

「アレが原付?馬鹿言ってんじゃねえよ、アレは『バイク』だ、れっきとした!」

ってのが偽らざる心情だったのだ。
まあ原付という事で簡単に免許も取れるし高校生の身分で購入出来たりするのは有るのだが。

区役所で貰った住民票を入れた封筒を手に、僕はテンションを上げまくってから家に帰った。

家族が揃った夕飯時,僕は事後報告も良い所だが両親にMBを買うと決めた事を告げた。
親からは「絶対に事故をしない様に気を付ける」「ヘルメットとグローブはちゃんと付ける」位の事しか言われなかった。
一応親に言われた「自分の金でやるなら別に良いよ」の範疇だったからだとは思うが、我ながらすんなりとお許しが出たのにはちょっと驚いたのも確かだ。
ちなみに、未成年に取って金額的に一番鬼門とされる「任意保険」は原付故,自家用車についている保険に「ファミリーバイク特約」を追加する事で解決となった。
全くこう言う時だけは「原付様々」である。

次の日、バイク屋に連絡を入れて購入が決まった事を告げた。残金は納車日に支払う事でオッケー。コレでもう後戻りは出来なくなった。

さて、本当に「買うぞ!!」となったからには免許取得も待った無しとなった。
もうテキストも見飽きたよと言った感じになった頃合いで試験場へ向かう事にした。
勿論「近さ」と言う点から、鮫洲試験場に行くしかない。朝一番に三田線で巣鴨まで出て、山手線で東京駅、そこから京浜急行で鮫洲まで。何回も乗り換えするので一寸した旅気分になった。
代書屋というのが存在するのも初めて知った。勿論そんな所で余計な金を使う訳にもいかないので試験場にて自分で書類を記入し、適性検査を受けて受験準備完了。

試験はあっという間に終了。何しろ試験時間はたったの30分だ。試験はマークシート方式なのでひたすら「正しいと思うマス」を埋めて行くだけだが、その分「引っかけ」が効き易いだろうのだなと思う。

試験会場を出て、待合室の古いサイドカーを眺めながら合格発表を待つ。正直言って、高校を受験したときより緊張していた。
いよいよ合格者発表。電光掲示板に受験者が詰め寄って自分の受験番号のランプが灯るのを待つ。

幸いにも、僕は合格者に入っていた。

まあ「良かった」と思うのと「当然だろ!」と思うのが半分こだった。
そのまま写真撮影とかの手続きを済ませて、夕方までに僕は生まれて初めて生徒手帳以外の「公の証明書」を手に入れた。

その日はその他に特に何が有ったという訳では無かった。来た道を戻り、家に帰っただけだ。

「受かったかね?」

「当たり前だろ」

母との会話はそれだけ。夕飯を済ませて僕はとっとと眠りにつくのだった。
何故なら、本当の本番は「次の日」だからだ。

翌日目を覚ますと、とにかく「バイク屋が開く時間」が待ち遠しかった。何しろ免許を取りに行く前に既にMBは登録を済ませてあり、後は僕が取りに行くだけと言う状態になっていたからだ。
部屋でそわそわしている間に時間となった。そそくさと支度を整えていよいよバイク屋へ向けて出発だ。
玄関で靴を履こうとした瞬間、母に呼び止められた。

「どうせギリギリしかお金を持って無いんじゃろ、これでヘルメットを買いんさい」

そう言って一万円札を渡された。実は車両代、自賠責、登録代行料で手持ちの金はちょうど尽きていたので、「ヘルメットは次の月の小遣いで」とか考えていたのだ。当時、原付はヘルメットが要らなかったし、グローブは当面軍手でいいだろう、と。

「軍手はともかく、次の月になる前に頭が割れたらどうするんね!!」

軽く怒り飛ばされたが、有難く頂いて家を出た。
バイク屋までは当然歩きだ。約一時間の道のりだが、とにかく気が急いて自然と早足になる。
バイク屋の手前で呼吸を整える。我ながらガキっぽいが、「コイツ必死だな」とか思われるのは何かプライドが許さなかったからだ。
ゆっくりとバイク屋に近づく。

(、、、、!!)

僕は目を見開いた。バイク屋の正面に、白いMBが移されていたからだ。
前見た時は店の横の「型遅れ原付の列」だったのに、今日はまるで「主役」の様に店の正面に置いてあるのだ。

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コメント


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次回、初めて運転するシーンか?
感動の納車シーンだ!    

つづく

そうだちゃん | URL | 2008年07月11日(Fri)18:56 [EDIT]


まあ色々大変でした。

次回をお楽しみにw

広島在住 | URL | 2008年07月12日(Sat)18:43 [EDIT]